2009年・今年聴いたコンサート(オーケストラ編)

今年は、あまり聴いていないが、一応。

4月30日(木) ファビオ・ルイジ指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(東京文化会館) ★★
        R.シュトラウス 「ドン・ファン」
        R.シュトラウス 「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
        ブラームス   交響曲第4番
        (アンコール ウェーバー 「オベロン」序曲)

       このオケを聴くのは5回めであるが、聴く度に音色が明るくなってきているような気が
       する。かつて「いぶし銀」と言われていたのはどこへやら、今やモダンで豊かな響きを
       持つインターナショナルなオケの音がする。

       その中で個性が光っていたのは、フルートのエッカルト・ハウプト氏。このオケの顔
       と言うべき名手である。彼の音は実に味わい深い。音量は決して大きくない(むしろ
       オケプレーヤーの中では小さい方?)のに、遠くまで見事に通ってくる。歌い回しは
       心の内を吐露するかのようなハウプト節。ブラ4・第4楽章のソロは職人芸の極地と
       言える見事さで、聴き惚れてしまった。
     
7月 8日(水) ミハイル・プレトニョフ指揮 ロシア・ナショナル管弦楽団(東京文化会館)
        リムスキー・コルサコフ 「雪娘」から
        チャイコフスキー     ヴァイオリン協奏曲(Vn 川久保賜紀)
        ベートーヴェン       交響曲第3番
        (アンコール クライスラー 「スケルツォ」(川久保))

       プレトニョフの指揮については以前も書いているが、この人はいじりすぎて曲の流れ
       を壊しているように思えてならない。今回のエロイカもそうであった。私なんぞよりも、
       プレトニョフの方が音楽のプロフェッショナルとして、はるかに考え抜いているのであ
       ろうから、素人があれこれ論評するのはおこがましいが、、、どうにも賛同しかねる。

10月27日(火) パーヴォ・ヤルヴィ指揮 シンシナティ管弦楽団(東京文化会館) ★
        バーンスタイン 「ディヴェルティメント」
        ガーシュウィン 「ラプソディ・イン・ブルー」 (P クリスティアン・ツィメルマン)
        ラフマニノフ   交響曲第2番
        (アンコール シベリウス「悲しきワルツ」、ブラームス「ハンガリー舞曲第6番」)

       アメリカらしいブリリアントなサウンドを堪能。ガーシュウィンの冒頭、クラリネットソロ
       の上手いこと! アンサンブルが精緻で、キビキビした小気味良い演奏。

11月 9日(月) トゥガン・ソヒエフ指揮 トゥールーズ・キャピトル交響楽団(東京文化会館)
         ★★★
        グリンカ       「ルスランとリュドミーラ」序曲
        チャイコフスキー  ヴァイオリン協奏曲(Vn 諏訪内晶子)
        チャイコフスキー  交響曲第5番
       (アンコール バッハ 無伴奏Vnソナタ第2番アンダンテ(諏訪内)、チャイコフスキー 
       「くるみ割り人形」からトレパーク、エルガー「愛のあいさつ」、ビゼー「カルメン」前奏曲)

       いち押し! ソヒエフ凄い! 

       ソヒエフという指揮者が居ることを知らず、トゥールーズ・キャピトル管というオケも知ら
       ず、まったくのノーマークで聴いたが、あまりにも素晴らしくてびっくり。オケというより、
       ソヒエフが凄いと思う。オケから「音色」や曲の「表情」を引き出せる指揮者だ。

       イマジネーション力が並外れていて、かつ、それを具現化するためにオケにどのように
       弾かせればいいのか、その術を会得しているのだろう。

       チャイ5は耳タコの曲だが、この曲をこんなに斬新な響きで演奏できるとは驚きである。
       ロシアの森が鳴る。大地がざわめく。

       おそるべし、ソヒエフ。この人、ラトルの次のベルリン・フィル常任になるかも?と思う
       ほど凄い(ラトルは2018年まで続投が決まったが)。注目していきたい

       久しぶりに聴いた諏訪内さんはとても上手で美しい音だった。楽器が良く鳴って、スケ
       ール感のある演奏。四隅が微妙に収まりきっていない感じを受けたが、これは日本人
       のアプローチとして意図的になされたことだったのかもしれない。
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by bibinga | 2009-12-28 23:19 |  

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