ワイン備忘録(ヴォギュエのレ・ザムルーズ90&95)

2009年5月14日(木)

Chambolle-Musigny Les Amoureuses 1990, Comte Georges de Vogue (Bourgogne, France)
シャンボール=ミュジニ レ・ザムルーズ 1990, コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ

Chambolle-Musigny Les Amoureuses 1995, Comte Georges de Vogue (Bourgogne, France)
シャンボール=ミュジニ レ・ザムルーズ 1995, コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ

Bourgogne Blanc 2006, Lou Dumont (Bourgogne, France)
ブルゴーニュ白 2006, ルー・デュモン

Macon Cruzille Clos des Vignes du Maynes 2007, Julien Guillot (Bourgogne, France)
マコン・クリュジーユ クロ・デ・ヴィーニュ・デュ・メイヌ (白) 2007, ジュリアン・グイヨ

クレマチス・ロゼ 2008, 四恩醸造 (Yamanashi, Japan)


都内某所にて開かれたワイン会に参加。「ヴォギュエのレ・ザムルーズ90&95が出る」と知って、速攻で申し込んだもの。

レ・ザムルーズは、ヴォギュエの作るワインの中で、ミュジニ、ボンヌ・マールに次いで3番手の銘柄であるが、生産量が少ない上に、「恋人達」を意味する畑名が人気を呼んで、上位2銘柄よりも手に入りにくい。当たり年の'90は今や市価10万円超であり、一度飲んでみたいと願いつつも、全く手が出せなかった。

今回、会費2万円で、そういう銘柄の90と95の飲み比べができ、前座のワインやコースの食事まで付くとあっては、行かざるを得ないのも道理だろう。(もっとも、12人で分けるので、ほんのちょっとしか飲めないのだが・・・)

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さて、そのヴォギュエのレ・ザムルーズであるが、グレートイヤーである90年が圧倒的に良いだろうとの事前の予想は裏切られ、95に軍配。(あ、これ個人的な意見です。90の方がいい、という声もありました)

95は若々しく、ロブマイヤー・グラスⅢの中で30分ほど経過した頃、驚くほどの芳香を放つようになり、思わず目頭が熱くなった。対して90は、95よりも柔らかな香りを纏っていたが、まだ十分に若々しいのに迫りくる力に欠け、不完全燃焼に終わった感が強い。

90・95どちらにも共通するのは、輪郭がはっきりして、酸がキリリと立っていること。チョーク、ミネラル。「恋人達」という甘いイメージの畑名とは裏腹に、ひんやりとして、硬く、身の締まったワインだ。万人受けは決してしないだろう。むしろ取っ付きにくいワインだと思う。

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前座のワインも良かった。こちらは1銘柄につき2本ずつ用意された上、メインに備えて前座は控えめにする参加者もいたので、しっかり飲むことができた。

四恩醸造のクレマチスは、巨峰から作られたワイン。本来、ワイン用の品種ではないので、酸が弱く甘みが勝っている。スパークリングに仕立てるはずが、うまく発泡せず、生産者は「キュヴェ微々発泡」と呼んでいるとか。多少甘いが、ワインとしての出来は決して悪くなく、夏場にキンキンに冷やして戸外で飲むにはもってこいだろう。

ジュリアン・グイヨのマコンは、ビオディナミ(→2008年8月のワイン備忘録をご参照)で作られ、酸化防止剤(SO2)もごく少量に抑えられているとのこと。ビオ特有の厩臭はそれほど強くなく、いい感じにすいすい飲める。これはこれで嫌いではないが、SO2を使わないワインは伸び・広がりに欠けるような気がして、個人的にはSO2を入れたワインの方が好きだ。(この点はワイン会主催者とも意見が一致し、プチ盛り上がった)

ルー・デュモンのブルゴーニュ・ブランは、ムルソー村の(ムルソーを名乗れない)畑で取れた平均樹齢30年のシャルドネから作られたそう(主催者の解説による)。丸く、果実味豊かで、素直に美味しい。ただ、酸・ミネラルが弱いため、飲み飽きする。いい線行っているが、あと一歩。実に惜しい。まあ、ブルゴーニュ・ブランという格を考えれば、十分すぎるほど上出来なのだが。ちなみに、エチケット(ラベル)に「天地人」の文字が読めるとおり、ルー・デュモンは仲田晃司さんという日本人が経営するネゴシアンである(日本のワイン好きの間ではつとに有名)。ジュヴレ・シャンベルタン村に本拠を置いており、現地での評判もとても良いらしい。

料理は、「魚介の手打ちパスタ」と「馬肉とひよこ豆の煮込み」が秀逸だった。特に後者は、ヴォギュエのレ・ザムルーズにぴたりと寄り添う絶妙のマリアージュ。シェフにブラヴォー。(この日は、料理にワインを合わせるのではなく、ワインに料理を合わせるというシェフにとっては悩ましい日だったに違いない)
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by bibinga | 2009-05-18 23:14 |  

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