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ワイン備忘録(カリュアド・ド・ラフィット97)

2008年8月30日(土)

Carruades de Lafite 1997 (Pauillac, Bordeaux, France)

写真を載せるまでもないメジャーな銘柄。ラフィットのセカンド。

会社の後輩が、「昨日、ラフィットのセカンド、飲みました! うまかったっす!」と、鼻息も荒く、興奮して報告してきた。

それを聞いて、3月にT倉庫から引っ張りだしてきたワインの中にカリュアドがあったことを思い出し、エノテカのセットも飲みきったことだし、ちょいと開けてみよう、という気持ちになった。

このカリュアドは、2002年3月に徳岡(Wine-net)にて2,980円で買ったもの。当時は、このワインは通常3,500~4,000円で売られており、丹念に探せばニキュッパも見つけることができたし、やまやでは「3本で1万円」だった。その頃買った98、99、00のカリュアドが、まだ7本ほどT倉庫に入っている。

最近ではどうしたわけか値段がずいぶん上がってしまったようだ。会社の後輩が興奮していたのもわかるような気がする。

・・・と、前置きが長くなってしまったが、さて味はどうだったかと言えば、残念ながら軽いブショネ(コルク臭)。飲めなくは無かったので飲んでしまったが、正当に評価できる状態ではなく、コメントは控えておく。

ブショネのワインは救いようが無いものだと思っていたが、「サランラップをワインに浸すとブショネの嫌な匂いが取れる(らしい)」、と最近聞いた。なんでも、ブショネの原因物質トリクロロアニゾールはポリエチレンと親和性が高いため、サランラップに吸着されるのだそうだ。

この方法を試すには絶好の機会であったが、飲んでいる時にはこのことをすっかり忘れていた。次回ブショネに当たった時には、忘れずにトライしよう。
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by bibinga | 2008-08-31 23:18 |  

小さな生き物

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山梨県のとある場所で、発見。 

じ、じんめんぐも。

グーグルで「人面 くも」と入れて調べたら、同じような写真がたくさん出てきた。ハナグモという種類らしい。一匹一匹、表情が違うのが面白い。

この一匹は、「ばか殿」か・・・。手を振り上げて「おじさんは怒ってるんだぞぉー」なんて。
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by bibinga | 2008-08-18 23:58 | その他  

ワイン備忘録(ビオのワイン)

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2008年8月2日(土)

Chateau La Grave 1996 (Fronsac, Bordeaux, France)


日本の夏は暑くて、赤ワインを飲む気分にはなかなかならないが、「豚の角煮」に合わせて久しぶりに赤を飲みたくなり、ボルドー(フロンサック地区)のラ・グラーヴ96を開けた。

このワインは2000年の秋、小田急デパートのワインフェアで買ったもの。購入後8年間、M倉庫→T倉庫のセラーで寝かせてきた。(恥ずかしながら、セラーの中身はこのレベルのワインが大半である。)


d0135403_23134480.jpgエチケット(ワインのラベル)の下方に説明書きのあるとおり、ラ・グラーヴでは1990年からビオディナミによる葡萄栽培を行っている。ビオディナミとは、農薬や化学肥料を極力使わず、自然の摂理の力を利用して葡萄を健全に育てようとする農法のことである。


「自然の摂理の力を利用して」という点がポイントで、具体的には、天体の運行に合わせて農作業の日程を決めたり、プレパラシオンと呼ばれる特殊な調合材料(※)を畑に撒く。ほとんどオカルトである。

 ※ プレパラシオンには8種類ある。
 500番 牛の角に牛糞を詰め、土中に冬の間6か月間埋める。(根の強化)
 501番 牛の角に水晶を砕いて粉末状にしたものを詰め、土中に夏の間6か月間埋める。
      (茎や葉の強化)
 502番 ノコギリソウの花を鹿の膀胱に詰め、軒先に吊るして夏の太陽に当てる。その後
      土に埋める。(硫黄とカリウムの代謝改善)
 503番 カモミールを牛の小腸に詰めて発酵させた後、土の中に埋める。(カルシウムの
      代謝改善、窒素量の調整)
 504番 イラクサの葉と茎を土の中に埋めて腐葉土にする。(土中に窒素と鉄分を供給)
 505番 オークの樹皮を剥ぎ、細かく刻んで家畜の頭蓋骨に詰め、湿った土の中に埋める。
      (抵抗力強化)
 506番 タンポポを牛の腸に詰めて土の中に埋める。(珪酸の供給)
 507番 鹿の子草の花を瓶に入れ、水に浸し、その瓶を木に吊るす。(リンの供給)

ちなみに、農薬・化学肥料を抑制するだけの(つまり天体運行やプレパラシオンは取り入れない)農法は、無農薬の場合はビオロジック、減農薬の場合はリュット・レゾネと呼ばれ、ビオディナミ、ビオロジック、リュット・レゾネはひっくるめて「ビオ」または「自然派」と総称されている。

ビオによるワインは、醸造・瓶詰時に酸化防止剤(二酸化硫黄)を添加しない、または控えめにして作られることが多い。酸化防止剤を使っていないワインは傷みやすいと言われるが、私の経験上、まさにそのとおりなので、注意が必要である。特に温度管理が重要で、温度が上がるとあっという間に味が変質する。夏だったら酒屋から小走りに帰るくらいの勢いで、すぐにセラー(セラーが無ければ冷蔵庫)に入れよう。

ビオワインは一般的に、さらっとしていてスイスイ飲める(ように思う)。もっとも、これがビオのせいなのか、酸化防止剤の抑制のせいなのかは、よくわからない。(個人的には後者のような気がしている)

このラ・グラーヴは、ビオ感の強いワインではなく、ラベルに書かれていなければ気づかなかったと思うが、さっぱりして優しい感じがするところはやはりビオか。程よい熟成で、しっとりした上品な味わい。飲んで落ち着く。香りはあまり立ってこなかったが、デキャンタージュしたら、だいぶいい感じになった。

今一つパンチに欠け、若干の物足りなさは残ったものの、「さらっと感」が夏場にはピッタリ。「一歩間違ったら、凄いワインなんだけどなぁ・・・」とレトリックとしては少々おかしな感想を持ちながら、するすると飲みきった。
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by bibinga | 2008-08-11 23:04 |  

1枚の絵

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この絵は、友人TH君が描いた絵である。

彼は画家ではない。絵を描くのが好きで、自己流で描いている。時間をかけて本格的に描く、というのはなかなか事情が許さないらしく、短い時間でちょろちょろっと描き上げているようだ。具象画、抽象画、画集を見ての模写など、いろいろ描いている。

お金もかけられないので、要らない紙の裏を使ってかく。良くてスケッチブック。キャンバスに描くのは、特別な時だけだ。

描いた絵は、気に入ったものは残し、それほどでもないものはしばらくしたら処分してしまう。彼の住んでいる家の居間の壁には、過去に描いた絵が5~6枚掛けられていて、それらは(今のところ)捨てられずに残っているもの、ということになる。

この絵は、壁にかかっていた中の1枚で、どこか惹かれるものがあって、「この絵、とてもいいね」と誉めたら、「大した出来じゃないけど、よかったら持ってっていいよ」と言うのでもらってきた。額縁屋に相談し、この黒い額をつけてもらった。

彼は絵が上手いが、もっと本格的なのはヴァイオリンだ。幼少時、イタリアの子供コンクールで優勝し、その演奏がオーストリアの国営ラジオで放送されたこともある。

絵にしてもヴァイオリンにしても、彼は、自分の中から湧き上がってくるものを持っている。曲の解釈とはどういうことか、と尋ねたところ、「曲に集中していると、曲の方から『こう弾いて欲しい』と言ってくる」と言う。絵も描きたいイメージが浮かんできて、それに突き動かされて描くのだという。

もちろん、単に感性に任せて弾けば良いというものではなく、作曲の背景、時代考証、音楽の構成分析など、曲の研究には終わりが無く、深く知るにつれて演奏も変わっていくに違いないが、まずは曲の発するメッセージを捉える心のアンテナが研ぎ澄まされていることが演奏家に不可欠の資質であろう。そして、これは持って生まれた才能であり、持たざる者としては、本当にうらやましい。絵かヴァイオリンか、彼にはどちらかの道で大成して欲しいと心から願う。

TH君は今、中学生。写真の絵は、彼が小学生(12歳)の時に描いた絵である。
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by bibinga | 2008-08-06 21:58 | その他  

ワイン備忘録(クスダワイン)

2008年7月2日(水)
(白) 
Staete Landt Sauvignon Blanc 2001 (Marlborough, New Zealand)
Felton Road Dry Riesling 2007 (Central Otago, New Zealand)
Spy Valley Chardonnay 2006 (Marlborough, New Zealand)

(赤) 
Spy Valley Pinot Noir 2006 (Marlborough, New Zealand)
Staete Landt Pinot Noir 2005 (Marlborough, New Zealand)
Kusuda Pinot Noir 2006 (Martinborough, New Zealand)
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根津のNZ BAR(ニューズ・バー)というニュージーランド専門のワインバーにてワイン会。店名はニュージーランドと根津をかけてあるそうだ(というか、店名が先に決まり、それに合うように、どうしても根津で店を開きたかったらしい)。

この日の目玉は、クスダのピノである。

クスダワインは、楠田さんという日本人がニュージーランドで作っていて、2002年が初ヴィンテージだったが、その質の高さから瞬く間に注目を集めるようになった。会の主催者Mさんは楠田さんとつながりがあって、今年4月、ニュージーランドまで葡萄の収穫の手伝いに行ってきたそうだ。そこで同じく手伝いに来ていたNZ BARのオーナー夫妻とも知り合いになり、この日のワイン会につながった。

実際に葡萄の収穫や選果作業に加わったMさんの話によると、クスダワイナリーでの葡萄の選別は大変に厳しく、少しでも傷んだ葡萄は徹底的に排除するのだと言う。最高品質のワインを造ってみせる、という楠田さんの熱意に感動したそうだ。

一口飲んで唸った。噂にたがわぬ素晴らしいワインだ。
 ブランディのような深い香り。
 赤系の果実に、胡椒、シナモンといったスパイシーさ。
 純度が高い。品格がある。余韻が長い!

口の中に含むと、中から外側にぐわっと膨らんでくる。こういう3次元的な拡がりは、最高クラスのワインに特有のものだ。

クスダにはクスダの独自の個性があるのであって、他のワインに例えては失礼になってしまうが、ブルゴーニュのグランクリュ(地域的にはヴォーヌ=ロマネか・・・)を連想させる。品格のあるスパイシーさは、DRCと似ているような気さえする(ちょっと誉めすぎ)。あまりに美味しく、飲み終わったグラスに鼻を突っ込んで、いつまでも残香を嗅いでいた。

クスダの出来が突出していたため、他のワインはすっかり霞んでしまったが、スタート・ラントも秀逸だった。ソーヴィニョンブランはヴィンテージ2001で、麦藁+グレープフルーツの落ち着いた味わい。ピノには土っぽさがあり、地味めだが、丸くて品の良いワインだった。クスダ同様、どことなくブルゴーニュ的で、好みに合った。

スパイ・ヴァレーは赤白とも、スタート・ラントに比べると、ずっと直截的。悪くはないが、やや平板で奥行きに欠ける。

フェルトン・ロードのドライ・リースリング、これはなかなか良い。際立つ特徴は無いが、フローラルで、当たりが柔らかいながらも、酸のキレがある。若干軽めで、飲んだ時の充実感はスタート・ラントのソーヴィニョンに一歩譲る。

この日はワイン会と言いつつ、実態は、会社仲間の飲み会。1980年代後半~90年代にかけて同じ部署で働いていた懐かしいメンバーで、「バブルの頃は忙しかったよねー」などと、ワインよりも昔話に花が咲いた楽しい飲み会であった。将来、このメンバーでクスダワイナリーに収穫の手伝いに行ったら、さぞ楽しかろう。「この人達は飲んでばっかで、役に立たないねー」と言われそうだが・・・。
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by bibinga | 2008-08-03 22:47 |